FABE分析とは、セールスポイントをFeature (特徴)、Advantage (利点・優位性）、Benefit (顧客利益・便益)、Evidence(証拠)の４ポイントでわかりやすく整理し、商品説明やプレゼンで利用できる分析方法です。本投稿では、FABE分析の具体例、事例と活用方法と研修について記載します。
FABE分析とは
FABE分析（ファブ・ファベ）とは、F（特徴）→A（利点・優位性）→B（顧客利益・便益）→E（証拠）の順番でセールストークをすると納得感のある説明ができます。
Feature（特徴）
商品やサービスが持つ特徴です。ほかとの区別になるポイントを、できるだけコンパクトにまとめます。ここで長々と話すと、相手の聞く意欲をそぐ結果となりがちです。
Advantage（利点）
Advantage（利点）は、自社商品、サービスのメリットや優位性です。メリットや優位性は、市場における位置付けです。競合他社や代替品との比較になります。Advantage（利点）を話すためには、自社商品、サービスのことだけでなく、市場や競合商品、サービスについても情報収集して俯瞰してみる必要があります。
Benefit（顧客利益 便益）
商品やサービスがお客様に提供する価値を、Benefit（顧客利益 便益）といいます。
機能的に優れた点でなく視点はお客様であり、もたらすメリットです。
例えば、ギアの耐久性そのものでなく、ギアの耐久性がもたらす、故障率の低さがBenefit（顧客利益 便益）です。
Benefitは、定量的に示すことができれば、説得力を高めることができます。
例えば、既存製品にくらべ、故障率が30%ダウンといった具合です。
顧客提供価値については、下記投稿もご参考ください。
Evidence(証拠)
これまで見てきた、Feature(特徴）・Advantage（利点）・Benefit(顧客利益）の根拠を示します。事実関係を示し、官公庁の統計データや調査会社の発表するアンケート結果などです。これまでの主張を裏付け、説得力つける役割です。
そのほか、商品やサービスの導入事例や、お客様の声、試験結果のデータ、第三者機関の評価なども活用します。
FABE分析の具体例
金融商品のFABE分析の具体例
特徴
VTIとは世界最大級の資産運用会社の1つである (バンガード社）が管理・運用を行うETF（上場投資信託）です。
利点
VTIは、CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動して運用されています。
米国株式市場で投資できる銘柄のほぼ100％をカバーする、時価総額加重平均型の株価指数なので、大型株から小型株まで米国株式市場全体に分散投資するのと同じ投資効果が期待できます。
顧客利益
VTIの価格は、リーマンショックやコロナショックによる暴落を乗り越えながら、おおむね右肩上がりで上昇しています。
証拠
2009年2月の36.81ドルを底値におおむね右肩上がりで推移しており、2023年1月には194.04ドルとなっています。
FABE分析の利用シーン
プレゼンテーションなどの場で相手に聞く体制ができている場合、FABE分析の構成で資料を作成すると、商品やサービスの内容がよく伝わります。SPIN話法などですでに説明内容に関心がある状態の時にも適しています。その他の話法と組み合わせると有効です。
SPIN話法については下記投稿もご参考ください。
一方、聞く体制ができていない、最初で関心がない状態では次のBEFAの法則を活用します。
BEFAの法則
広告やLP（ランディングページ）などでは、顧客の関心を得なければ最後まで読んでもらえません。最初に、商品・サービスのメリットBenefit（顧客利益便益）を伝えの興味・関心を引きます。次に、本当なのかという読み手に、Evidence(証拠)を示します。興味を、もってもらった状態で、特徴、利点を、提示していきます。
ランディングページおけるBEFA分析具体例
顧客利益便益（Benefit）
好きと楽しいをつめこんだ家族の場所に
証拠（Evidence）
「諦め」は必要なし！理想の間取りを叶える方法とは？
大きな窓から光が差し込む明るいリビング、天井まで突き抜ける吹き抜けのある広いリビング、
家族と一緒に過ごせる仕切りのないワンルームのリビング…。
こうした理想の間取りは、在来工法では構造や耐久性の問題で実現が難しいケースが多く、
実際に工務店に断られた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか？
しかし、諦める必要はありません！夢を実現する方法があります。
それが、高いデザイン性と性能面を両立する「SE構法」です。
特徴（Feature）
憧れを実現できるSE構法の魅力
柱や梁、最低限の耐力壁で強度を維持しつつ、吹き抜けや大開口、スキップフロアなど、多彩なデザインを実現できるのが、SE構法。デザイン性と性能に優れた家を建てたい！と思っている方におすすめしたい構法です。
利点（利点）
【世界観を楽しむエリア】SE構法だからこそ実現した住宅ギャラリー
ここでは、SE構法だからこそ実現した土間リビングや吹き抜け、大開口など、こだわり空間を実現した家の施工事例をまとめました。家族のライフスタイルや趣味に合わせた理想の住まい、ここで見つけてみませんか。
引用：株式会社WHALE HOUSE SE工法 ランディングページ
FABE分析の注意点
FABE分析は、商品やサービスを伝える優れた技法です。ただ、相手が話を聞く体制の時には威力を発揮します。提案する商品やサービスが顧客の課題解決に役立つか、関心ごとか、潜在ニーズを引き出せているかとといった、利用上の注意点があります。
質問力やヒアリングスキルと組み合わせて、顧客との関係性を深めていきましょう。
質問力については下記投稿もご参考ください。
FABE分析の研修・トレーニング
FABE分析は、業種や職種、個別の会社に応じた運用が効果的です。理論だけでなく演習や個別のコンサルティングを通じての習得が重要です。相談提案は無料です。気軽にお問い合わせください。
①FABE分析の教育プログラム例
②話法の講話（SPIN話法 FABE分析等）
③話法の演習（SPIN話法 FABE分析等）
④自社での運用についてのディスカッション
⑤自社、自社商品のFABE分析作成演習
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