キャリアアップとは 方法と例 次世代人材へ

人事 キャリア

キャリアアップとは、知識・経験・能力を向上させて経歴を高めていくことです。情報と技術の進歩が加速しているこれからの時代において、次世代に必要とされるビジネスパーソンにとってのキャリアップの方法と例を考察します。

キャリアアップの考え方

キャリアアップは、転職でより専門性と収入が高い仕事を得たり、ポジションが上がったりするなど、自らの市場価値が高まることも指します。例えば、「部下をもって、マネジメントにも携わる」「プログラマーから、上級システムエンジニア、ITコンサルタントになる」などがキャリアアップの例です。

キャリアアップと類似用語の違い

スキルアップとの違い

「キャリアアップ」は「経歴を上げる」という意味ですが、「スキルアップ」は「技能・能力を上げる」という点が違いです。

キャリアチェンジとの違い

「キャリアアップ」は同一系統の職種・業界での経歴を上げていくことが多いですが、未経験から、異職種・異業界にチャレンジすることは、「キャリアチェンジ」といいます。

キャリアパスとの違い

「キャリアアップ」の多くは転職を伴いますが、「キャリアパス」は同一の企業でのポジションや専門性の向上を指します。キャリアパスについては、下記投稿もご参考ください。

キャリアアップの方法

未来を描く

自分のあるべき姿、ビジョンを描くことがスタートです。自社内で達成できることは、キャリアパスです。転職しないと実現できなかったり、近道である場合はキャリアアップを考えます。

あるべき姿の描き方については、下記投稿もご参考ください。

あるべき姿

自己分析を行う

これまでの経歴を書き出します。仕事の内容、目的、成果を書き出します。そのうえで、自らの強みと弱みを見出します。どのようなことが得意で伸ばしたらいいのか、不得意を克服するか回避するかを決めていきます。

転職先、スキルアップを検討する

あるべき姿と現在の自分のギャップを分析します。転職ありきではなく、現在の職でスキルアップすることと比較して、メリットデメリットを慎重に検討します。転職は新しい環境で信頼関係を構築する必要があり、なじめないリスクをもあることを考慮します。

汎用性の高いキャリアアップ例

AIがトップ囲碁プロに勝ち、文章でさえ自動生成される時代がきました。情報通信技術の発展により、一瞬で情報は全世界に拡散されます。

産業の流行り廃りのスピードも加速され、未来予測が難しい中で、一生働ける市場価値のあるスキルの選択は混沌としています。時代が変動しても、求められ続けられる本質的なキャリアアップは以下の通りです。

研究開発

研究開発については、ビジネスの世界で活躍するためには、以下の技術があります。

成長分野技術

AIやIoT、ドローン技術などの時流に乗った成長分野です。現在盛んにもてはやされる分野であっても、10年、20年後を見通すのは容易ではありません。ただし、技術の本質を理解していれば、あたらしい技術が登場しても対応することができます。

基盤技術

素材技術や機械制御など産業の基盤技術です。廃れることなく活用され続ける技術です。

付加価値技術

個別の企業の強みを支える技術です。これは業界や個別の企業によって多様なものがあります。

研究開発については、最先端であればビジネスの世界で活躍できなくても、大学などの研究機関に所属して生計を立てることができます。

業務遂行力

ビジネスを推進するうえで必要なスキルを業務遂行力といいます。以下のものがあげられます。

企画調整力

企画を立案し、関係個所と調整し、実行に移す力です。企画とは販売促進企画などの社内業務、業務改善などの部門横断プロジェクト、新商品開発などの事業企画、業務提携などの社外プロジェクトを意味します。範囲が広く影響力が大きいものになればなるほど、難易度や必要とされる業務遂行力が高くなります。

人脈構築力

コミュニケーション能力を磨き、良好な対人関係を広げます。人脈は時間をかけて信頼関係を築きあげるため、総合的な人間力が必要とされます。関係づくりをする相手の見きわめも大事です。要素は、誠実さ、人間観察力、傾聴のスキル、プレゼンテーション力、心配りなどのビジネスマナーがあります。

業務知識

業務を遂行するうえで必要な知識です。人事労務であれば、労働基準法や判例、経理であれば会計知識です。法務であれば関連法令、営業やマーケティング、商品企画であれば、市場や業界知識です。

取り組み姿勢

社会人として、仕事に対する姿勢です。

人材の姿勢レベル
人材の姿勢レベル(筆者作成)

人罪

不平不満は組織全体に悪影響を及ぼします。完全な職場はありません。どのような環境であっても、自らの手で切り開く前向きな姿勢がビジネスパーソンとして大事です。指示された仕事だけどころか、指示された仕事さえも満足にできない場合があります。

その他の姿勢レベルが高くても、不平不満があり人罪的レベルにとどまっている場合もあります。

プレイヤー

一定の範囲の仕事については、安心して任せられるレベルです。細かく指示しなくても、過去の経験や工夫をもって業務を完成させます。

ビジネスパーソン

このレベルから、プロ意識を持ったのビジネスパーソンといえます。指示された以上の成果を出そうとする姿勢です。

マネジメント・エキスパート

後進の見本となります。自分の役割を自覚し、主体的に行動することで組織をけん引します。

マネジメントについては、下記投稿のご参考ください。

ビジネスメーカー

組織にゆるぎない忠誠心をもって、革新的な業務や事業を創出します。自らの行動で付加価値の高い組織を創造します。ここからは役員レベルです。

ビジネスメーカーに組織への忠誠心が足りなければ、退職し独立します。組織を成長させるためには、ビジネスメーカーを発掘し組織に貢献してもらう必要があります。処遇、ビジョンの共有化、心づかいと経営者の手腕が大事なところです。

レベルがあがればあがるほど、自律性や主体性、創造性に優れている姿勢です。根柢のあるのは、仕事に対する目的、役割への自覚、使命感です。

まとめ

次世代のキャリアップにおいても、技術については本質的な理解が重要です、技術の潮流に変動があっても、本質を理解していれば、時代に対応していくことが可能です。

需要の高い技術は時代によって変動しますが、突き抜けた力を持てば技術の価値は普遍的なものになります。

組織の中の人材という切り口で見ると、社会における組織と人材の立ち位置を見る必要があります。社会に貢献して必要とされる人材と組織が、次世代のキャリアアップの根底にある価値であり姿勢なのです。

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